大型バエの種類と特徴

  イエバエ ヒメイエバエ ニクバエ類
写真 イエバエ ヒメイエバエ ニクバエ類
体色・特徴 イエバエは体長6~8mm、体は灰黒色で前胸背に4本の黒い縞模様があります。雌では両方の複眼の間が、雄より幅広です。 体長5~7mm。体は黒褐色で腹部には黄色紋があります。イエバエに似ていますがやや小さく、翅脈にも明らかな相違があります。左右の翅の一部を重ねてとまるため、イエバエよりほっそりして見えます。 センチニクバエは体長8~14mm、体は灰色で前胸背に3本の黒い縞模様があります。腹部は市松模様です。
生態 畜舎や鶏舎の敷き藁や糞、堆肥、塵芥が発生源となり、ゴミ処分場などから大量発生することもあります。


成虫の寿命は約1ヶ月で、その間50~150個の卵塊を4、5回産卵します。卵期間は0.5~1日、幼虫期間は約7日、蛹期間は約4日で、産卵から成虫羽化までおよそ12日間。
成虫で越冬し、春~晩秋まで発生を繰り返しますが、盛夏にやや減少して2山型の発生パターンを示します。
発生源は畜舎や鶏舎、堆肥、厨芥などですが、イエバエに比べてより含水量の少ないものから発生します。またスズメやハトなどの鳥の巣も重要な発生源になります。
軒下や室内を何匹かで輪を描くようにクルクル飛び回る習性があり、これは「輪舞」と呼ばれ、雄だけに見られる行動です。
「センチ」は便所の意味で、ヒトや動物の糞、畜舎、動物の屍体などから発生し、肉も好みます。 ニクバエ類は胎生で、雌成虫は卵ではなく1齢幼虫を産出します。蛹で越冬し、盛夏に活動のピークがあります。
対策 腐った臭いや生臭い臭いに非常に敏感なので、これらの臭いが出るものは速やかに廃棄するか臭いが出ない状態にします。食べ物の残り物を部屋や台所に放置しないことも重要です。
人への被害 ハエ類は、サルモネラや赤痢菌、赤痢アメーバなどの消化器系の感染症を媒介し、各種の寄生虫、およびポリオウイルス(小児麻痺)も伝播することが知られ、衛生上、極めて重要な害虫です。特に、イエバエは病原性大腸菌O-157、クロバエ類は鳥インフルエンザ・ウイルスを媒介します。
防除
難易度
難しい 難しい 難しい
  クロバエ類 キンバエ類
写真 クロバエ類 キンバエ類
体色・特徴 オオクロバエは体長10~15mmと大型で、体は青黒色です。胸背の黒条は不明瞭で、灰白粉で覆われています。 ヒロズキンバエは体長7~10mmで、金緑色です。成虫は体長7~9mmで、体は金緑色に銅色の光沢をおびます。
生態 比較的低温を好み、発生時期は本州で春と秋で、気温の高い時期には見られなくなります。幼虫は、動物の死体や糞から発生しますが、草食動物の糞は好みません。 人間生活に適応して勢力を拡大した種で、本来は動物死体に発生していたものです。 畜舎やゴミ処理場などで集中発生し、一般家庭の台所の生ゴミからも多くが出現します。
対策 腐った臭いや生臭い臭いに非常に敏感なので、これらの臭いが出るものは速やかに廃棄するか臭いが出ない状態にします。食べ物の残り物を部屋や台所に放置しないことも重要です。
人への被害 ハエ類は、サルモネラや赤痢菌、赤痢アメーバなどの消化器系の感染症を媒介し、各種の寄生虫、およびポリオウイルス(小児麻痺)も伝播することが知られ、衛生上、極めて重要な害虫です。特に、イエバエは病原性大腸菌O-157、クロバエ類は鳥インフルエンザ・ウイルスを媒介します。
防除難易度 難しい 難しい

 

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